自己成長による運命転換@こころ道場/こころオフィス・盛田

プロセスワーク×八光流柔術×野口整体
心をやわらかくしなやかに保ち,困難な出来事のエネルギーを心の力に変える

「こころ柔術」は,深層心理学の流れをくむプロセスワークを中心にして,八光流柔術の「挑まず,逆らわず,傷つけず」の理念や相手と自分の調和による力の使い方を心理的に応用し,野口整体の心身一如の精神や心身の症状への向き合い方を取り入れています。これにより,心をやわらかくしなやかに保ち,困難に内包されているエネルギーを心の力に変えることで,困難と向き合って乗り越えていく心を養っていきます。「心を強くもちたい」と願う人は多いのですが,困難に負けまいと思うほどに心は緊張して硬くなってしまい,対処することが難しくなってしまいます。護身術を含む武術の多くは心身を緩めリラックスした状態から力を発揮することを説いており,「護心術」ともいえる「こころ柔術」は,心の力を抜いて困難をよく見極めて調和するように対処して心を護るような,心のあり方を実践しながら体得していくものです。

プロセスワーク,八光流柔術,野口整体の共通点は,身体を通して心を捉えていく点にあり,根本にある考え方が東洋思想的でもあるので統合的に活用することができます。「柔術」という名称を使っていますが,心理的サポートを原則としますので身体接触は基本的に行わず,プロセスワークにおける身体的アプローチを主に用いて,心理的ワークとして身体感覚や動作を扱い,身体症状も心の表現の形として扱います。心身の症状や身近なトラブルといった困難と向き合い,困難に内包されているエネルギーを見極めていきます。例えば,対人関係で相手に振り回されるという場合,相手の振り回すエネルギーの質を丁寧に確かめて,自分の中に潜在している振り回すようなエネルギーを見つけていきます。それらが調和することで,相手に振り回されていると感じていたことが自分の中にある心の動きに変わり,自分が気づいていなかった心の力を自覚していくことで,相手の振り回すエネルギーを自分で自分のことを決めるエネルギーに加えることができるようになる,といった感じになります。
八光流柔術の「挑まず,逆らわず,傷つけず」の理念は,護身術としての性質を表しているといえますが,「こころ柔術」では,困難と向き合う姿勢に通じます。わざわざ困難に挑むこともありませんし,降りかかる困難には逆らわず調和するように対処します。対人関係の困難の例を挙げましたが,そのエネルギーで相手を傷つけるようなことはせず,自分の成長に活かすようにしていきます。八光流柔術の技は,相手の攻撃を無力化して制することが特徴的ですが,それには相手の力と調和して一体となるように自分が動くことで相手の力を無力化し自分の力に変えます。相手との力と調和して一体となるには,相手をどうにかしようという意図が働くと調和できないので,相手の動きを自分の一部のように受け容れることが重要になります。相手を「こころ柔術」で向き合う困難に置き換えると,対人関係の困難の例のように,相手のエネルギーが自分の中にもあると気づくことができると,それと調和して一体となり自分の力に変えることができます。この例はプロセスワークを活用した対人関係のワークの展開の一例ですが,このように八光流柔術はプロセスワークと親和性があり,心理的サポートに応用することができるのです。

野口整体の心身一如の精神は,プロセスワークの基本にも通じる心身相関といわれる考え方に通じます。心のあり方は如実に身体に表れており,単純に言えば心でストレスを感じると身体でそれを表現して様々な症状として表れます。特に,気づかないうちに無意識に押し込まれた感情は,様々な形で心身の症状として表れて不調に悩まされます。西洋医学では,症状を薬物療法で軽減するアプローチを取りますが,野口整体では症状を無意識に押し込まれた感情を表現して放出する自然治癒力の表れとして,症状を促進しようとします。「風邪の効用」ということが言われ,風邪は無意識の感情で凝り固まった身体を緩めるために生じているので,症状を抑えるよりも熱が出るなら熱がしっかり出るように症状を出しきることを推奨します。西洋医学の価値観が広まっているので実践する難しさはありますし,薬を飲まずに症状を経過させることには最初は不安がありましたが,実際に症状を出しきると身体がとても楽になって心も軽くなる体験を何度もしてきました。プロセスワークでも,心と身体が密接に関連しているとして,心身の症状と向き合って増幅させていき,そこに内包される無意識のメッセージに気づいていくというようなアプローチを取ります。野口整体もプロセスワークも,「因果論」ではなく「目的論」に基づいた考え方をしていて,単純に言うと,心身の症状に目的性があってその目的に気づいていくことが有用だと考えています。どちらも,西洋医学の価値観を否定しているわけではなく,別の選択できる価値観を提唱しているのですが,双方が類似した考え方に基づいて実践を重ねている点に注目して,心理的サポートに活用しています。

「心が強い」「メンタルが強い」と評される人が各方面で活躍している人に多くいますが,そういう人たちの話をメディアなどを通して聞いていると,自分の弱さをよく知っていてそれを受け容れている点で共通していることがわかります。自分の弱さを受け容れる心の器と弱い自分と向き合う勇気があってこそ,本当の強さにつながるのだと思いますし,深層心理学的な知見とも矛盾しません。人は困難に直面すると,それを困難と感じている自分の弱さに直面していることになるので,それを無視したり避けてしまったりします。困難に向き合うことは,自分の弱さに向き合うことでもあります。それは勇気がいることですし,心の器が養われていないと自分の弱さを受け容れられず,他人や社会のせいにして自分の弱さを隠蔽しようとします。自分の弱さを受け容れる心の器を養っていかないと,困難と向き合うことも難しくなりますので,それが不充分な場合は自己信頼を育むなどの心の器を養う過程が先決になります。心の器が養われて自分の弱さを受け容れられるようになると,心の広さにもつながって,小さなことを気にせず大らかに物事を捉えられるようになります。大きな困難に向き合うこともできるようになり,それを乗り越えるとまた心の器が養われて成長するという好循環に入っていきます。この意味でも,困難を自分の心の力に変えて成長につなげていくことが,「こころ柔術」の目指すところです。

僕は臨床心理士として出発していますので,プロセスワークは必要に応じて活用してきましたが,八光流柔術と野口整体は,共通点を感じながらも個人的な学びにとどめていました。ですが,僕自身のユング心理学で言うところの「個性化の過程」が進み,僕らしい心理的サポートの方向性を模索してきた過程で,結実したもののひとつがこの「こころ柔術」です。プロセスワークも八光流柔術も野口整体も,本来の自分を取り戻していく過程でもある「個性化の過程」に取り組む何年もの間,様々な困難から僕自身の心を護ってくれて,困難と向き合う勇気を与えてくれたものです。そして僕は今,これらを統合的に提供できる「こころ柔術」というコンセプトに無意識の奥で出会い,提供できることにとても喜びを感じています。「こころ柔術」は,頭で考えて心を強く持とうとするようなものではなく,無意識の中心とつながった心の奥底から支えられるような本当の強さを養ってくれるはずです。そして,それはあなたが人生の主人公として周囲の意見や様々な価値観に振り回されることなく,主体的に生きる充実感や喜びにつながってことを,自分自身の体験を通して確信しています。あなた自身の選択で,「こころ柔術」の門が開かれて本当の心の強さを養い心を成長させていく過程に同行できる機会を,心よりお待ちしています。